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ご挨拶

第57回熊本県医学検査学会
学会長 永井 香代子

第57回熊本県医学検査学会の開催にあたり実行委員会を代表しご挨拶を申し上げます。今回は県南地区の人吉球磨の技師が担当致します。


 新型コロナウイルスの流行に伴いあらゆる分野の活動が大きく変化し、学術活動もハイブリッド開催が主流となりました。今回の開催も当初はハイブリッド開催を計画しておりましたが、人吉球磨地区へ足を運んでいただきたく思い現地開催のみとしました。


 本学会は熊本県における臨床検査の向上発展を目的に熊本県内の各地区持ち回りで開催されています。毎年県内の多くの技師が参加し、症例報告、検査試薬および機器検討、多職種が連携するチーム医療における検査技師の役割、若手技師への教育、働き方改革に伴う検査室の運営等、臨床検査を取り巻く課題について学術発表および情報交換を行う場となっており、新たな知見を,各医療施設にフィードバックすることで熊本県の医療の貢献に寄与していると思います。


 人吉は令和2年の豪雨災害から5年を迎えます。未だに更地が多い市街地ですが、少しずつ緩やかに新しい生活が定着しつつある人吉です。とはいえ以前に比べると少子高齢化に拍車がかかり、人口減少に歯止めがかからない地域でもあります。しかし、人口が減ろうとも住民がいる限り医療は必要であり、私達が携わっている臨床検査技術を未来へ繋げていかなければなりません。


 今回の学会のメインテーマを『未来に繋ぐ 〜人・地域・検査室〜』として、院内への検査結果の提供に留まらず、検査のプロフェッショナルとして地域に求められる検査室作り、未来の検査室を担う人作りの一助となる内容を目指し企画しています。検査室から他部門へ、病院間の連携へ、これからのデジタル医療を身近に感じてもらいたく、特別講演として国保水俣市立総合医療センター 診療部長 外科 兼 ICT医療推進センター長の長井 洋平先生に医療DXについてご講演いただきます。また、医学検査以外にも人間性を高めることも重要です。ランチョンセミナーでは人材育成についての内容をお話しいただく予定にしております。
 私たちを取り巻く環境は大きく変わっていきます。その中で順応していくために、この学会がこれからのあり方を考えるうえでの参考になれば幸いです。ぜひ多くの方の参加を心よりお待ちしております。
 最後になりましたが、今回の学会を開催するにあたり、熊本県臨床検査技師会会員の皆様、賛助会員の皆様のご協力やご支援に心より感謝申し上げます。